アウトドアガイドの日常

職場である雪山や川での出来事、日々思うことなどを中心に書いていきたいと思います

カービングターン考察:その②

ドラグとエッジングのイメージに関して

上級者になってカービングがある程度上手になるとドラグ*1が上達の壁になることは割とよく見かけるのですが、今回はそんなドラグを切り口にカービングの際の角付けやエッジングについて考察してみます。

 そもそもドラグってなんで起きるの?

ドラグが起きる原因はいくつかありますが、特に男性でブーツサイズが大きい方は起きやすいです。具体的に言えば27㎝もしくはそれ以上だと起きやすいですし、28㎝以上にもなれば何か特別な対処(太いボードに乗る、プレートを入れる等)を行わない限りほぼ確実にドラグでカービングになりません。

そもそもスノーボードはエッジに圧をかけて雪を削りだしてカービングターンをするので、多少なりとも力の作用点がエッジに近いところにないとエッジに力が伝えにくい(=太すぎるボードだとカービングしずらい)のですが、ボードの幅に対してブーツが大きすぎれば、当然板を傾けたときに雪面につま先やかかとがついてしまい、その抵抗でバランスを崩したり、ブーツが雪面に触れることで板が浮き上がりエッジがすっぽ抜けるといった現象が起きるわけです。

ちなみに板のウエスト幅の目安は『ブーツサイズ-2cm以上(例:27㎝なら25㎝)』、カービングで板をがっつり立てたいなら『ブーツサイズ-1.5㎝以上(27㎝なら25.5㎝)』が最低ラインかなと自分では思っています。(ボードを裏側から見てブーツの先やかかとの部分が2㎝以上出ていたら危険信号です!)

ちなみに自分がスノーボードショップで働いていたころは板を『60度まで立ててもつま先が接地しない』のが最低ラインとされていました。

ドラグの対処法

そんなドラグですが、対処方法はいくつかあります。

幅の太い板(ワイドボード等)に乗る

元々のウエストが細い板に乗れば当然ドラグはしやすくなります。細い板は切り返しが楽ではありますが、カービングを楽しみたいのであれば最低限のウエスト幅を備えた板に乗ることをおすすめします。

 

プレートを入れる

昔からある対処法の一つで、バインディングとボードの間にプレートを組み高さを出すことによってドラグをし辛くする方法です。

昔はPalmerがプレート出してましたが、もう廃盤になったようですね...ACT GEARからも出ていますが、こちらは値段が割と高い上に板のフレックスがかなり変わってしまうのでどうかな~って感じです…

 

無難なところで下記のユニバーサルカント(ユニカン)ですかね?こちらならカント*2の調整もできますし、トゥとヒールを上げればドラグ回避+ターンの反応が変えられるので、テクニカル競技をやってる人にはいいかもしれませんね

※ユニカンは比較的割れやすいので衝撃がかかりやすい乗り方をする方には向かないので注意が必要です。

滑り方(圧のかけ方)を変える

この対処方法には限度がありますが、圧のかけ方、滑り方を工夫することで「多少ドラグしてもターンに影響しないようにする」ことはある程度可能です。そして今回のブログで書きたかった部分もここにあります。

先日書いた別記事にも書いた通り、スノーボードカービングの本質は曲がる為に必要な"バンク"を速度に合わせて作り出すところにあるので、『とにかく雪面にエッジを立てる』ようなイメージで柔らかい雪のところを滑るとすぐにドラグしますし、これからの時期に増えるようなザクザクのザラメ雪ではそもそもカービングができませんよね。

なので滑る時に意識したいのはやはり足元にできる『バンクの面』にしっかりと圧をかけるイメージです。

基礎系のスノーボードを学んでいる方は昔から『ターンピーク』や『3時・9時の方向に~』という言い方をよく聞いているかと思いますが、まさにこれで、雪面に対し圧をかけるのではなくターンの外側に向かって、スノーボードのエッジではなく、エッジを含めた板幅(=スノーボードの面)で圧をかけていくことでターンをするイメージにすることで、ドラグをし辛く、また、多少ドラグをしてもそこまで大きな影響がないように滑ることができるはずです。

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ドラグしずらいターンのイメージ

解説と文字だけでは分かりにくいかもしれませんが、こういったところも今後のレッスンやキャンプなどで伝えていけたらな~と思います。

 

参考までに!

Ogi

*1:ターン時に板からはみ出たブーツやバインディングが雪に擦れる現象

*2:ターンしやすいように足の外側から内側、かかと側やつま先側につける角度

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