アウトドアガイドの日常

職場である雪山や川での出来事、日々思うことなどを中心に書いていきたいと思います

Petzlの最新キャニオニング装備をレビュー②:キャニオンガイド(ハーネス)

 

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アルテリア様より届いたキャニオニング装備達

というわけで今回はキャニオンズに日本代理店のアルテリア様より届いた装備の中から、プロ仕様のキャニオニング専用ハーネス、キャニオンガイドをレビューしてみます。

 

キャニオンガイド概要

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キャニオンガイドハーネス(定価 税込 25,300円)

従来のPetzl社のハーネスは特にレンタル品との区別はなく、価格も良くも悪くも真ん中…という印象でしたが今回のアップデートでキャニオニング用のハーネスのランナップが一新されました。

それに伴いプロ仕様として追加されたのが、このキャニオンガイドです。

今までのハーネスや廉価版ハーネスにはない機能が多数のハーネスは正にヨーロッパのようなロープを多用するキャニオニングに必要な機能がギッシリ!

逆に日本で盛んなスライダーやジャンプ中心のあまりテクニカルではないキャニオニングツアーにはややオーバースペックな気がしないでもない…

メインアタッチメント

メインアタッチメントに目を引かれた人も多いのではないでしょうか?アタッチメント自体はハーネスに横からのボルトで締められています。

メタルのアタッチメントなので万が一の時を考えるとディッセンダーを直接かけるのはNGですよ!

別途600~800円くらいの専用の『カットアウェイスリング』も今回商品ラインナップに追加されましたので、ディッセンダー取り付けの際は基本的にそれを介してメインアタッチメントにつける前提で作られています。

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ボルト止めの金属仕様になったメインアタッチメント

後日別エントリーで紹介する予定ですが、アタッチメント中央部のボルト部分(写真中央の銀色の部分)には専用のアジャスタブルランヤード、『デュアルキャニオンガイド』の取り付けが直接できるようになっています。

ディビエーション対応の追加ループ!

テクニカルな渓谷でガイドするガイドにはありがたい機能が追加されました。

コレ、地味ですがテクニカルな渓谷でガイドするガイドにはありがたい機能だと思います。最近テクニカルなキャニオニングでよく使われる「ディビエーション」というテクニックがあるんですが、それに非常にありがたい機能なんですよね。

平たく言うと、ガイド自身のハーネスの一部にお客さんが下降するロープをつけて、尖った岩とかにロープが擦れたりしないようにするテクニックなのですが、自分のハーネスを使えると非常にやりやすいんです。

し、しかし…メインアタッチメント下のループなんですが、説明書を読んでみると『レスキュー時などにも使えます』との表記があるのですが強度が書いてない…(汗)

ということで代理店のアルテリアさんに本国のPetzlに確認してもらったところなんと15knの強度(≒1.5tの重さまで耐えられる)とのこと!しかも今使ってる某E社のハーネスと違って、最初から下に引っ張られる前提で作られているので「想定外の使用法」にもならない!

なのでガイドの皆さま、ディビエーションに使えそうですよ!(衝撃荷重がかかったりベクトルプルがかかるような場面でないことが前提ではありますが…) 

縦型ギアラック追加&既存のギアラック強化

他にはガイドには何気に嬉しい縦型のギアラックが追加。
ミッションなんかでガチャ物多用するような時ってこれ結構ありがたいんですよね。

しかし、ギアラックの接続部分のウェビング…細い…(汗)
耐久性は実際に使ってみないとなんとも言えないですが、スライダーを多用するようなところでの使用はやはり想定していないということでしょうか…

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地味にありがたい縦型のギアラック

もう一点、地味にありがたいのがギアループに追加された小さいループ。ここにラピッドリンク(マイロン)を追加すれば簡単にランヤードをかけておけるようになるのはありがたい!

ちなみに余談になりますが、この仕様は廉価版のハーネス、『キャニオンクラブ』にも実装されていて、価格はこのキャニオンガイドの半分以下なのであまりロープを使わないような渓谷でガイドするガイドさんや、ガイドツアーに参加するお客さんはそちらの方がお財布的にも良さそうです。(そして廉価版ハーネスには消耗する部分はオプションパーツが多数用意されています)

背面部の改良

他にもハーネスはクラブ、ガイド共に背面のパッド部分に摩耗防止の工夫がされています。

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背面のベルト部。目隠しされているのですり減りにくくなっている。

これもありがたい改良。ハーネスって割とこの後ろの部分がスライダーで摩耗してメインのベルトがダメになるパターンが非常に多いので、この改良はありがたいですね。

ちなみにこの仕様も廉価版に実装されています。(廉価版のコスパ良すぎないか?)

総評

というわけで色々新機能やガイドにはありがたい機能が満載されたPetzlの最新キャニオニングハーネスですが…ぶっちゃけ、今の日本の業界全体の平均値考えるとオーバースペックな感はあります(笑)

僕の知る限りではこのハーネスが必要なところでガイドするような人って片手で数えられるので、最早趣味の世界かな…って感じですね。

逆に沢登りなんかでガチャ物を大量に運ぶような人にはいいかも…?

 

興味のある方は是非キャニオンズまでお問い合わせくださいませ~

canyons.jp

というわけで今回はこの辺りで…

 

それでは!

OGI